PICK UP / 茨城のうまいもの特集
日本橋ゆかり いばらき食のアンバサダー野永 喜三夫さん(東京都)
日本橋ゆかり
江戸の文化と伝統が今も息づく街、日本橋。「日本橋ゆかり」は、昭和10年創業の、日本橋の中心部にある老舗割烹店です。現在腕をふるうのは、3代目・野永喜三夫さん。村田吉弘氏の営む京都の名店「露庵 菊乃井」で修業を積み、現在は「日本橋ゆかり」の暖簾を守っています。 店内1階には、目の前で職人の技や会話が楽しめるカウンターやテーブル席、小上がりがあり、地下には個室、広間もあります。 店のコンセプトは、『温故知新』。店の設計やロゴデザインにも携わり、ビアージョッキも自ら作るなど、野永さんの“料理”は、調理だけに留まりません。 「料理人なんて、調理するのはあたり前。割烹のカウンターはショータイムです。魅せる場であり、伝える場です。日本料理の伝統を守りながらも、多方面で新しいことを発信したい。」と野永さん。 野菜を水で“炒める”調理法の開発など、驚くような発想と応用を得意とする野永さん。自ら監修した、「ヨネビシ醤油の干し椎茸の万能ソ-ス」は「調味料選手権2015」で優秀賞を受賞するなど、その発想は、料理法だけでなく商品開発などにも広がり、その独自の発想から生まれる新しいアイディアは、国内外からも注目されています。 ※右写真4枚目…「トマトのすり流し(2,650円)」野永さんの発想が光る、日本橋ゆかりを代表する一品。トマトを使ったすり流しの上に、かつおだしを重ねた二層仕立てのジュレ。上には汲み上げ湯葉のソースと海水漬けの紫ウニが載る。最初は二層それぞれを味わい、その後すべてを混ぜると“和風のガスパチョ”へと味が変化する。
憧れの師匠
先代で父の野永喜一郎氏の背中を見て育ち、物心ついた時から、“板前になる”という明確な意志があったという野永さん。幼いころから父の店に出て、“ものを作る楽しさ”を感じていたそうです。高校卒業後は服部調理師専門学校に入学。専門学校卒業後は、父のすすめで、村田吉弘(現・菊乃井総料理長)の元へ修業に出ます。 「師匠(村田氏)の所へ行けと言った父は、我が父ながら天晴れだと思います。師匠は私と同じ、3代目なんですよ。年は私と20ほど離れていますが、私にとって憧れの人です。師匠は、料理人としてはもちろん、デザインであったり、レシピ開発であったり、アドバイザーもできる、そういう人です。修業を通して『料理には、無限の可能性がある』ということを教えてもらいました。」と野永さん。野永さんは、『日本の食文化を世界に』と銘打ち、2009年頃から村田氏と共に世界中をめぐり、日本の食文化や食材を広める活動行うとともに、東京フードアドバイザーや、日本各地の六次産業化の商品開発やプロデュースなどの仕事にも積極的に取り組んでいます。
茨城食材について
「茨城の食材はよく使っています。笠間市の小田喜さんの栗は毎年おせちで使っていますし、メロンの時期には、鉾田市の長洲さんのメロン、イチゴの時期には鉾田市の村田農園さんのイチゴも使っています。醤油も、常陸太田市のヨネビシ醤油さんを使っています。僕は、熱意とこだわりのある生産者の食材を使いたいので、作り手の想いを直に感じるために、現地に行くことも多いです。」と野永さん。作り手の想いを感じ、食の旬を見極めて、食材の“はしり”、“旬”、“なごり”を活かした料理を提供しています。 また、野永さんは、日立市の“菊水食品”の納豆を使った「万能納豆タレ」を監修し、世界に発信しています。 「菊水さんから、納豆を店で使ってくれないかと相談があったんです。納豆自体を店で使うのではなく、僕には納豆を使った新商品のアイディアがあったので、“納豆タレ”を開発しました。納豆は、人によってはにおいと粘りがネックです。それをうまいこと中和してやれば、おいしいタレができるんです。菊水さんは、管理が行き届いた環境で納豆を作るから、納豆自体のにおいが繊細。この納豆だからこそ、うまいタレができますね。」日本橋ゆかりのコースのお刺身には、必ず、醤油と納豆タレの2種類がつきます。「納豆タレには、大豆本来のうまみがあるから、魚や肉とすごく相性が良い。特に外国の方には好評です。」 「日本人は、海外のレセプションやイベントで、納豆をそのまま出そうとしたりする、これじゃ誰も食べません。パスタやバケットなど、その地域に根差している食材をベースに、そこに納豆タレを添える。そういう応用が必要なんです。」 このタレは、日本のみならず、海外でも試食を行い、評判を呼んでいます。
インフォメーション | |
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名称 | 日本橋ゆかり |
住所 | |
お問い合わせ |
TEL: ご予約 03-3271-3436 |
WEBサイトURL | http://nihonbashi-yukari.com/ |
アクセス | |
その他の情報 | ※この情報は、平成29年9月時点のものです。 |
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