旬のうまいもの特集
脂しっかり、貫禄の美味!茨城県のさかな「ヒラメ」
- コンテンツ:
- 船上・漁レポート
- 船上での品質への配慮
- 水揚げ~入札
- 味わい・レシピ
脂しっかり、貫禄の美味!
茨城県のさかな「ヒラメ」
『茨城県のさかな』に選定されているヒラメ。一年を通じて漁獲される美味しい魚ですが、「寒(かん)びらめ」といわれるように、冬の冷たい海の中で肉厚となり、豊富な餌を食べて脂質の量が最大になる冬(12月~2月)が旬のピーク。うま味の中心となるイノシン酸が豊富なため、淡白でありながらも濃厚な味わいで、一段と美味しさを増します。
茨城沖で獲れるヒラメは"常磐もの"(じょうばんもの)と呼ばれ、食通や料理人、市場などから高く評価されています。"常磐もの"は、茨城沖の黒潮と親潮が交わる栄養が豊かな漁場で獲れる良質な魚のブランド名として広く知られています。
1.船上・漁レポート
茨城県のヒラメ漁は、底びき網や刺し網、釣りなどで行われます。今回紹介するのは"釣り"。ただ、釣りといっても、船を停めて釣るのではなく、仕掛けをたらしながら船を走らせて釣る、"曳き釣り"という漁法です。
2月某日、まだ真っ暗な早朝5時の平磯漁港。根本船長の漁船、公美丸(くみまる)が漁場へ向かいます。平磯漁港を拠点とする漁師さんのひらめ釣りの主な漁場は、北は日立沖から南は鹿島沖辺りまでとのことですが、この日の漁場は日立沖の水深約50 m。出港から1時間、波しぶきをあげながら走り、だいぶ辺りが明るくなってきた頃、いよいよ釣りが開始されました。
船の左右両側に大きく伸ばした釣り竿から、太い釣り糸を伸ばす根本船長。それに大きな糸巻きに巻いてある仕掛けを取り付け、魚型のルアーやイカに似せた疑似餌、イワシの塩漬けをつけた釣り針といった順番で、次々に海の中に投げ込んでいきます。そして最後に潜行板といって、水を受けると『ぐぐぐぐっ』と水中に潜っていく道具を投じて船を走らせ、ヒラメがかかるのを待ちます。
「餌は、餌持ちで言えばサヨリの塩漬けが一番だけど、今はセグロイワシ。食いつきはイワシの方がいい。ルアーも色選びの難しさがあるけど、よく釣れるよ。」と根本船長。続けて「釣りは、漁師のみんな、独自の釣り方があって、仕掛けの作り方もそれぞれが考えて工夫しているんだよ。」と教えてくれました。
仕掛けを投げ込んでから船をゆっくり走らせ、魚がかかるのを待っていると待望のアタリ。魚がかかると潜行板がひっくり返り、潜行板の潜る力が失われることで釣り竿の曲がり方が変わるのだそうです。
2.船上での品質への配慮
冬場は1匹で2キロ、3キロを超える魚が釣れることが珍しくない曳き釣り漁。1度の出漁で15~20キロほどを釣りあげることもあるそうです。そこで、船上でのヒラメの品質への配慮について伺うと、「新鮮さを保つためにできるだけ早くイケスに入れる!魚を大事にするっていうことだね!」と根本船長。釣りで獲れたヒラメは活きがよく、魚体も傷がなくて、とてもきれい。常磐ものの品質は、こうした、船上から魚を大事にすることでも支えられているといえるでしょう。
3.水揚げ~入札
4.食味訴求・レシピ
ヒラメの味わいを知り尽くした漁師さんの奥さま方からお勧めの料理を紹介していただきました。寒びらめは刺身の美味しさが抜群ではありますが、こういった料理もぜひ食べて欲しいとのこと。いろいろ試して、お気に入りの一品を見つけてみてはいかがでしょうか。
協力:那珂湊漁協加工直売所 魚食楽(さくら)のお母さんたち
ヒラメのフライ丼
- 材料(4人分)
- 【フライ】
- ・ヒラメ 半身
- ・卵 2個
- ・小麦粉 適量
- ・塩・コショウ 適量
- ・パン粉 適量
- 【丼】
- ・炊いたご飯
- ・タレ
- A 出汁汁 1カップ(200cc)
- A 醤油 大さじ1と3/4(25cc)
- A みりん 大さじ1と3/4(25cc)
- ・ウスターソース 少々
- ・キャベツ
- ヒラメを5枚におろし、皮を剥き、一口サイズに切る
- 塩・コショウを適量ふる
- 小麦粉→卵→パン粉の順に付ける
- 150度に熱した油で4~5分揚げる
- 浮き上がってこんがりきつね色になったらあげる
- A全てを鍋に入れ、1割煮詰める
- タレを火にかけている間に、キャベツを千切りにしておく
- タレが煮詰まったらウスターソースを少々加えて混ぜる
- 丼にご飯をよそり、キャベツの千切りを適量乗せる
- ヒラメのフライをその上に乗せ、タレをお好みの量かけて完成!
※このページの情報は2017年3月時点のものです。
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