旬のうまいもの特集
特集 常陸大黒
- コンテンツ:
- 常陸大黒とは
- 色や形
- 常陸大黒ができるまで
- 常陸大黒を使ったレシピ
- 常陸大黒を使ったお菓子
「常陸大黒」は、平成14年(2002年)に茨城県が育成したベニバナインゲン(花豆)のオリジナル品種です。
その名の示すとおり、一粒の重さが約2gと大粒で、光沢のある美しい黒色が特徴です。
また、デンプン質系の豆で上品な味わいをもち、和菓子だけでなく洋菓子にもよく合います。
常陸大黒は、茨城県の特産品となっており他県では生産されていません。主に県北中山間地域の農家の皆さんによって心をこめて生産されています。
・常陸大黒を使ったレシピはこちら
普通の花豆は白色か紫のまだら模様ですが、
常陸大黒は花豆唯一の黒一色品種です。
この黒い色はアントシアニン色素によるもので、
アントシアニン中のデルフィニジン-3-グルコ
シドが黒大豆の約2.5倍もの量が含まれています。
常陸大黒は、涼しい気候を好むため、
現在は茨城県の中でも北部の中山間地域に位置する「北茨城市」
、「高萩市」、「日立市」、「常陸太田市」、「大子町」、「常陸大宮市」、「城里町」を中心に栽培されています。
常陸大黒はツル性の豆なので、高さ2メートルの支柱にネットを張って栽培します。
8月から9月にかけて、スイートピーに似た鮮やかな赤い花が次々に咲きます。
この時期は地域の方々の目を潤しています。
ひとつのさやに3~5個の豆が入っています。
11月に収穫したさやを天日乾燥してからパキッとむくと、中から真っ黒な美しい豆が!
これをひとつひとつ手作業で選別し、出荷します。
常陸大黒の甘煮(普通の鍋使用の場合)
【材料】
・常陸大黒(生豆) 100g
・上白糖(グラニュー糖) 300g
・0.3%重曹水(水500ml+重曹1.5g)
※吸水の際、重曹水の方が水のみよりも皮破れが少ない
【作り方】
- 生豆をやさしく洗う。
- 厚手の深鍋に生豆を入れ、生豆が浸るよう生豆の5倍程度の0.3%重曹水を入れ48時間以上吸水させる(吸水が十分だと豆がふくらみ、重量で生豆の2.2倍程度になる)。
※夏場は腐敗防止のため、冷蔵庫内で吸水させてください。 - 吸水させた豆を傷つけないようにそっと取り出し、たっぷりの水を入れた鍋で豆が軟らかくなるまで極弱火で豆を動かさないよう最低1時間~1時間30分位じっくり煮る。
- 豆が軟らかくなったら火を止めて1時間以上蒸らす。
- 豆が出ない程度に煮汁を静かに捨てる。
- 分量の砂糖を3回分に分け、1回目の砂糖を入れておとしぶた(クッキングペーパー等)をして弱火で10分程度煮て火を止めて冷ます。これを3回繰り返し、仕上げる。
- 煮豆は煮汁と一緒に保管する。
茨城県農業総合センター農産加工指導センター監修
常陸大黒の甘煮(圧力鍋使用の場合)
【材料】
・常陸大黒(生豆) 100g
・上白糖(グラニュー糖) 400g
・0.3%重曹水(水500ml+重曹1.5g)
吸水の際,重曹水の方が水のみよりも皮破れが少ない
【作り方】
- 生豆をやさしく洗う。
- 厚手の深鍋に生豆を入れ、生豆が浸るよう生豆の5倍程度の0.3%重曹水を入れ48時間以上吸水させる(吸水が十分だと豆がふくらみ、重量で生豆の2.2倍程度になる)。
※夏場は腐敗防止のため、冷蔵庫内で吸水させてください。 - 吸水させた豆を傷つけないようにそっと取り出し、850ml程度水(250ml程度蒸発を想定)を入れた圧力鍋にその豆を入れ、ふたはしないで強火にかける。
- 沸騰し始めたら弱火にして20分程度ゆでる(まだふたはしないで普通に煮る)。
- 砂糖400gを入れて溶かす(水600ml:砂糖400gの40%糖液を想定)。一旦冷ました後再び加熱して温まってから砂糖を入れても良い。
- 砂糖が溶けたら、圧力鍋のふたをして加熱する(始め強火)。ふたのピンが上がったら、弱火にして30分加熱する。
- 火を止め、ふたのピンが下りてから1時間程度待ち、ふたを開ける。
- 煮豆は煮汁と一緒に保管する。
茨城県農業総合センター農産加工指導センター監修
常陸大黒の赤ワイン煮
【材料】
・常陸大黒 300g
・赤ワイン 400g
・グラニュー糖 450g
・吸水時の水 適量
・重曹 水の0.3%
・オレンジ・レモンのスライス 各1枚
【作り方】
- 常陸大黒を洗い、鍋に入れて、豆の重さに対して6倍の水に浸けて約2日戻す。
- 鍋の水をかえて、強火にかけ、沸騰してきたら中火にして、アクが出てきたら丁寧に取り除く。
- 2のお湯を捨て、もう一度重曹入りのたっぷりの水で約2時間とろ火でじっくりと煮る。煮ている間は、お湯が豆を覆う水量を必ず保つ。
- 鍋に赤ワイン、グラニュー糖1/3、オレンジとレモンを入れて中火にかけ、ひと煮立ちしてきたら、常陸大黒を入れて煮る。沸騰してきたら火を止めて冷まし、この作業を2回繰り返し、仕上げる。
この時に赤ワインで常陸大黒を覆えない場合は、豆の煮汁を足して、必ず豆を水で覆う状態を保つ。
いばらき食のアンバサダー Piatto Suzuki オーナーシェフ鈴木弥平氏監修
茨城県産地振興課 農産・特産振興グループ
Tel:029-301-3921 Fax:029-301-3939
茨城県農業技術課 研究・普及グループ
Tel:029-301-3936 Fax:029-301-3937
JA全農いばらき園芸部中央VFステーション
Tel:029-240-7208 Fax:029-240-7277
※現在、一般の方への生豆での販売は行っていません。
業務・加工用にのみ限定しています。
一般の方で生豆の購入をご希望の方は、直売所等でお買い求めください。
※このページの情報は2023年8月時点のものです。
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