いばらきの食に挑戦する人たち
次の世代が継ぎたい農業を築く 尾見 喜信さん(筑西市)
次の世代が継ぎたい農業
尾見さんは茨城県筑西市(旧明野町)出身です。もともと、独立志向があり「農業は、やりようによっては利益を上げることができる!」と思い、2013年4月1日より新規就農。実家がキュウリ栽培をしている農家なので、当時使用していなかった22aのハウスを使えるようにして、自己名義に変更、個人事業主としてスタートしました。 実は尾見さんは"農家の息子"だということが嫌だったといいます。理由は、農家の長男は苦労するイメージや、収益が上げづらいイメージがあると感じたことだといいます。尾見さんは、このイメージを変え、次の世代が継ぎたいと思える農業をしていきたいと力強く話します。 就農するまでは、コンサルティング会社、その後は会計事務書に勤務するサラリーマンだったので、実家が農家とはいえ農業は初心者。隣でキュウリ栽培をするお父さんの指導の元、栽培技術を学びながら農業経営をしています。2013年6月から3カ月間は、茨城県農業大学校の"いばらき営農塾"に参加し、栽培管理を学びました。
地域貢献
尾見さんはJA北つくばの選果場青年部に所属しています。青年部では、親世代が築いた北つくばという産地を守り、発展させていこうと、一丸となってさまざまな取り組みや活動をしています。また、少し範囲を広げた地域の農業者との交流も積極的に図り、地域の農業の活性化につながるような動きもしているそうです。 「コンサルティング会社の時も、会計事務所の時も、中小企業の事業主さんたちと話をする機会が多く、そのころから地域に貢献したいと思っていました。今は、定年退職をした人や、子育て中の人などを農業で雇用できれば地域貢献につながると考えています。そのためにも、地域の農業の活性化をしていきたいと思います。」 尾見さんは、筑西市の農場に、つくば市から通っています。つくば市は人口密度が高く、飲食店も多いため、情報収集をしたり、さまざまな人とのつながりを持つことができるので、経営の幅を広げることができるそうです。このように、フットワークを軽くしていろいろ動いていることが実を結び、就農1年目にして、地域の飲食店に契約栽培した商品を納めています。 「飲食店には、コンテナで納品しています。フードマイレージという考え方がありまして、日本では、食材の生産地から消費者の口に入るまでの距離が長く、環境への負荷が高いといわれています。飲食店に直接納品することは、輸送時に排出されるCO2の量を減らし、フードマイレージを低くする第一歩だと考えています。」
鮮度にこだわる
生産した作物の販売先は、市場出荷と、直売所です。キュウリは約95%が水分。水分は収穫してから時間を追うごとに失われていきます。尾見さんがこだわるのは、収穫してから陳列時間までの短さです。収穫したその日に納品し、次の日に売れ残った物は撤収することでできるかぎり新鮮なものを届けられるように努めているそうです。 近頃では、納品時にお客様から「いつも新鮮ですよね」、「美味しかったから2袋!」といった声をかけていただけることが嬉しいと顔をほころばせていました。
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夢は、次の世代が継ぎたい農業を作り上げることです。 自分たちの世代が成長することが親世代の喜びにもなり、産地の発展にもつながります。未来の可能性を広げるために、加工品の勉強もしていて、今現在も地域の飲食店と共同でドレッシングの開発を進めています。お互いの得意分野で協力し合うことが、地域全体が元気になる原動力になると思うので、これからも挑戦していきたいです。
インフォメーション | |
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名称 | Omifarm |
住所 | 茨城県筑西市吉田762 |
WEBサイトURL | https://www.facebook.com/omifarm |
その他の情報 | ※この情報は2013年度時点のものです。 |
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