いばらきの食に挑戦する人たち
在来種を自然農法で育てる 和知健一さん(那珂市)
会社員から新規就農!
会社員から新規就農!1
会社員から新規就農!2
和知さんは、大学生時代に政治経済を学び、卒業後は企業に就職し会社員として過ごしていましたが、「自分でやりたいことをやろう!やっぱ、農業だっぺ!」と就農することを決断し、30歳で再び大学の農学部に入学。しかし、その大学では、実際の野菜の作り方を学ぶのではなく、座学がメインで、野菜の作り方はわからないままでした。そのため、次に水戸市にある日本農業実践学園に入学し、1年間を通して一通りの野菜の作り方を学びました。 「もっと専門的に学びたい」と思った和知さんは、八ヶ岳中央農業実践大学校に入学。そこでは、一人一つの農作物の栽培に取り組む体制を取っており、"トマト桃太郎エイト"を栽培しました。難しいトマト作りに魅力を感じた和知さんは、その後、トマト栽培指導の青年海外協力隊員としてメキシコに2年間赴任。海外にある野菜や在来種に触れて、その魅力にどっぷりハマっていったそうです。 今では、サイズも色も異なる様々な種類のトマトを30種類程度栽培し、人参やナスなどのおなじみの野菜から流通していない珍しい品種の野菜までたくさん栽培しています。
在来種へのこだわり
在来種へのこだわり1
在来種へのこだわり2
在来種へのこだわり3
現在は、農薬や化学肥料を使用せず自然農法で農作物を栽培している和知さん。野菜が持つ生命の力を信じて作付けを行っているそうです。 今世の中にある野菜の種は、ほとんどが品種改良されたもので、より収量性が高く、見た目や品質が良いものを人工的に短期間で作り出してきました。 これに対して在来種は、自然の中で育まれ、品種としての特性が親から子、子から孫へと代々保たれていき、長い年月をかけて環境に適応しながら生き延びてきたものです。 和知さんは、色も形も個性的な世界各国の在来種の種を集め、那珂市で育てています。那珂市で育て、種を取っていくことで、数年はかかりますが、地域に順応した野菜が育つといいます。
自然農法で在来種を育てる面白さ
自然農法1
自然農法2
「野菜は、最初から在来種をやりたかった。在来種の野菜は、色も形も個性的ですが、味も個々で変わってきます。収量も少ないし、種取りをするため1年に1回、多くても2回しか作付もできませんが、個性が強くおもしろいんです。」と、和知さん。お客様は、主にレストランだそうですが、個性を気に入って購入くださることが、とても嬉しいそうです。 東京の朝市アースディマーケットに出店すると、お客様がいろいろな野菜に興味を持ってくださり、シナモンバジルなどの在来種は、外国人の方が一度にたくさん購入されることもあるそうです。 「自然農法は、野菜が持つ力を信じて、雑草にも負けないものを育てる農法で、環境に負荷がかかりません。虫や雑草も、生態系の一部であり、虫に食べられてしまったり、雑草が強く、野菜が無くなってしまうこともありますが、それも自然農法の楽しさですね」と笑顔を見せてくれました。
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WWOOF [ ウーフ ]とは、お金のやりとりなしで、自分が持っているものをあげ、持っていないものをもらう、というとてもシンプルなしくみです。和知さんは、WWOOFのホスト登録をしています。「食事・宿泊場所」を提供する側をホストといい、「力」を提供する側をウーファーといいます。英語とスペイン語が話せる和知さんは、日本人だけでなく、外国人も受け入れ、いろいろな人と一緒に農業をやりたいと話します。
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「POCO A POCO」とはスペイン語で「ゆっくりと」とか「一歩ずつ」と言った意味で、和知さんが過ごしたメキシコで一番気に入った言葉だそうです。その言葉を農園の名前にして、この言葉通り、農園を一歩ずつ進めていきたいとのこと。「将来は、子供が土いじりをしたり、家畜と触れ合えるような農園にしたい」と話します。それから、現在は、奥様が古代小麦を使ったパンや野菜のお菓子などの加工品にも挑戦しているので、今後は、野菜の販売に加え、加工品販売をしていきたいそうです。
インフォメーション | |
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名称 | ポコ・ア・ポコ農園 |
住所 | 那珂市平野1800−173 |
WEBサイトURL | http://jitomate.blog94.fc2.com/ |
その他の情報 | ※この情報は2012年度時点のものです。 |
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