いばらきの食に挑戦する人たち
大玉すいかを作って45年の大ベテラン 大竹 克(阿見町)
大玉すいかの名人
大竹克(すぐる)さんは、1個8kgにもなる大玉すいかを1シーズンで5000個~6000個も生産しているすいか作りの名人です。 大竹さんの家では、昭和初期頃からすいか作りをはじめ、昭和40年ごろに本格的にすいか作りに取り組んだそうです。当時の阿見町はすいかの一大産地で、近隣の60戸の集落で約8割がすいかを作っていました。 大竹さんは、茨城県南地域の名門・県立土浦第一高等学校を卒業した後、家業を継ぐため、京都の講習所で農業を学びました。その後、アメリカでトマト栽培とブロッコリー栽培の研修を受け、21歳で実家に就農。大竹さんが就農してから、いろいろな品種のすいかを試験的に栽培し、茨城の気候にあうものを選んでいったそうです。品種については、お客様の要望や時代の流れに合わせて変えていて、近年は縞無双(しまむそう)をメインに作っています。
約20年間、直売一本!
大竹さんの作るすいかは、そのすべてが直売で売られています。販売するのは、JA水郷つくばの直売所とかすみの里農産物直売所、菜楽園の計7店の農産物直売所と、自宅です。 5月の最終週(25日ごろ)から8月末まで、いつでも販売できるように栽培しているそうです。 「すいかは積算温度が1000度で収穫時期を迎えます。需要に合わせて供給数を計算し、大型ハウス、小型ハウス、大型トンネル、小型トンネル、露地にわけて、3月初旬からタイミングをずらして苗を定植します。収穫するまでの間は、病気にかかったり害虫にやられないように、よく観察して健康な状態を保っています。そして、収穫の時期には、音で実の入りを確かめ、試し割りをして,色・糖度・肉質を確かめています。前年と同様もしくはそれ以上のすいかをお客様に届けられるようにしています。」と大竹さん。この地道な努力の結果、たくさんのお客様から支持される大玉すいかが完成しているのです。
アメリカがヒント
約20年前、日本ではまだ直売が定着していない頃、数人の仲間と一緒に土曜日限定で開店する直売所をスタートした大竹さん。実は、アメリカ研修がきっかけだったそうです。 「当時、アメリカでは、各農場が直売所を持っていました。そのころはアメリカと日本の農業の状況には大きな違いがあったため始めませんでしたが、何年も経ってから、"今ならいける!"と思い、始めたんです。」 そして、平成12年11月に"かすみの里農産物直売所"をオープンさせました。今では登録生産者は約50人になり、近隣の市町村からも農産物が届けられています。大竹さんも、すいかの他に、ごぼう、長いも、セロリ、きゃべつ、ブロッコリー、ほうれん草をはじめとした約40種類の野菜を作って直売所に出しているそうです。
1 月 | 2 月 | 3 月 | 4 月 | 5 月 | 6 月 | 7 月 | 8 月 | 9 月 | 10 月 | 11 月 | 12 月 |
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現在、大竹さんの農場では2人のご子息が一緒にすいか作りをしています。 「息子に技術を教えています。毎年楽しみにしてくれているお客さまもたくさんいるので、このまま後を継いでくれたらいいなぁ、と思っています。」
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