いばらきの食に挑戦する人たち
作った野菜を加工して販売 柴田早子(笠間市)
夫婦二人三脚
柴田早子さんは、笠間市で野菜を作り、それを加工品にして販売している農家です。加工品は主に、松前漬け、季節野菜の入ったおこわ、うりや大根の漬物。どれも優しいおかあさんの味が思い出されます。早子さんが作る加工品は、ご自身で作った野菜を自宅で加工したもの。 作っている野菜は人参、大根、白菜、キャベツ、ブロッコリー、ほうれん草など様々。もともと養豚を営んでいたご自宅の敷地にあった養豚場を壊し、畑を増やし、加工場を建てたそうです。 「主人と二人で加工品作りを始めました。養豚をやっていた頃から、いつかは作った野菜を加工品にして売りたいと主人が言っていたものですから。」野菜の種蒔き、肥料やりは早子さん、たい肥作り、収穫は旦那さんといった分業制で野菜を作り、加工品を作るのは早子さんの担当です。
遅い種蒔き
野菜を加工品にするにあたって、最も大切なのは野菜作り。おいしくて安全な野菜でなければ、良い加工品は出来ないと柴田さんは語ります。 「一番気を付けているのは病気を発生させないこと、そして虫を発生させないことです。その為に、なるべく遅く種を蒔いています。例えば白菜ならこの地域では大体8月中旬~下旬に種を蒔くのですが、私は9月初旬に蒔きます。ちょっと時期をずらすだけで、害虫が付きにくく、病気も蔓延しにくくなるんです。」 種を蒔くタイミングは非常に微妙なさじ加減で、遅くなりすぎると上手く育たないのだそう。しかし、柴田さんの長年の経験があるからこそできる遅い種蒔きのお陰で、農薬散布が従来の半分の量で済むそうです。
たい肥を使った土作り
土作りは、ご主人の仕事です。養豚をしていた頃のネットワークがある為、たい肥には主に豚のフンを使うそうです。化学肥料をほとんど使わず作られるたい肥は、ご主人のまめな管理のお陰で嫌な匂いはほとんどなく、このたい肥のお陰で柴田さんのおいしい加工品が生まれます。
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「野菜作り、そして加工品作りを、元気なうちにできるだけ長く続けていきたい。」と語る柴田さん。野菜を作り、自らの手で加工を行い、販売する。生産者の顔の見える野菜、加工品が増えている今、柴田さんの取り組みは、これからの農業のお手本のひとつとなっていくことでしょう。
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