PICK UP / 茨城のうまいもの特集

いばらきの食に挑戦する人たち

JA稲敷江戸崎南瓜部会 部会長 中村利夫(稲敷市)

JA稲敷江戸崎南瓜部会 部会長 中村利夫

完熟採りに こだわる!

とれたて完熟採り

 茨城県南部に位置する稲敷市(旧江戸崎町)で育つ江戸崎かぼちゃは、全国的にもその名が知られ「かぼちゃのブランド品」と呼ばれているほど人気があります。  元々きゅうりとトマト作りをしていた中村利夫さんは、稲敷市でできるかぼちゃのおいしさに魅了され、かぼちゃ作りに転向しました。昭和41年には稲敷市で江戸崎かぼちゃを作る農家が集結し、【JA稲敷江戸崎南瓜部会】を設立。現在部会員は30名ほどです。  「かぼちゃの収穫は通常、花が咲いてからおよそ40日で収穫を行いますが、江戸崎かぼちゃはおよそ55日で収穫を行う、完熟採りが必須条件です。」と語る中村さん。  完熟収穫を行い、更に"江戸崎かぼちゃブランド規格"の均一化を図るため、一元集荷し専門検査員による全品検査を実施し、未熟品などを抜き取っています。  「江戸崎かぼちゃの検査は非常に厳しいんです。少しでも規格から外れると"江戸崎かぼちゃ"のブランド名は付きません。検査を終えたらすぐに出荷します。完熟採りで、すぐ食べておいしい状態ですから、できる限り新鮮なまま食卓に届けたいのです。」  この完熟採り、厳正な検査、スピード出荷の連携があるからこそ、江戸崎かぼちゃは「信頼できるブランドかぼちゃ」として高い評価を得ているのです。

かぼちゃが頑張る力の源

 【JA稲敷江戸崎南瓜部会】では、部会員全員が同じ有機質肥料を使用しています。堆肥、米ぬか、油粕などを研究の末独自にあみだした配合で調合するのですが、「それをいかに使いこなすかが農家の腕の見せどころなんです。」と中村さん。  また、「完熟採りですから、花が咲いた後45日目あたりから、実に栄養がどんどん持っていかれるのでかぼちゃの木がかなり疲れてくるんです。有機質肥料を使用している畑の木は根張り(ねばり)がいいので、疲れた状態でもそこからもうひと頑張りしてくれる。有機質肥料を使用していない畑の木は弱りやすく、最後のひと頑張りがききにくいんです。」と、江戸崎かぼちゃがおいしい秘密を教えてくださいました。

大切な子供と同じように

 江戸崎かぼちゃの畑をのぞくと、ガムテープが貼られたかぼちゃがいくつかあります。かぼちゃは濃い緑色ですが、日の光を一点に浴びると、そこだけ日焼けして変色してしまうそうです。「かぼちゃの葉っぱは日よけに大切な傘ですから、普段も破らないよう大切に扱っています。葉と葉の隙間からどうしても日に当たってしまう部分は、ひとつひとつチェックしてそこに幅広のガムテープを貼るんですよ。」  部会員の皆さんは、かぼちゃ一つひとつを自分の子供のように、手間ひまと愛情をかけて育てています。

中村さんの趣味

 中村さんは、毎年友人7~8名と農業視察も兼ねて海外に旅行するのが趣味だそうです。  東南アジアがお好きで、今までにベトナム、カンボジア、中国、タイなど様々な国に行かれたとか。  「東南アジアの人達と触れ合うと、自分の子供の頃を思い出すんですよ。皆さん何にでも意欲があり、目がキラキラしているんです。」と中村さん。主に東南アジアを訪れるのは、東南アジアの田舎町に行くと昔の日本にタイムスリップした感覚になり、心が落ち着くからなのだそうです。

おいしい江戸崎かぼちゃを選ぶコツ

 中村さんに、江戸崎かぼちゃを購入する際に、よりおいしいかぼちゃを選ぶコツを教えていただきました。  「かぼちゃにボコボコ細かな凹凸が出ていて、かぼちゃ自体にツヤが無いものの方が良いですね。あとはかぼちゃのお尻の真ん中がもっこりしているものが良いです。」  直売所などで、稀に茎との切り口が鮮やかな緑で、汁が出でいる江戸崎かぼちゃがありますが、それは採りたてで新鮮な証拠です。1日経つとすぐに乾いてしまうのですが、もしそんな江戸崎かぼちゃを見つけたら、ぜひ完熟採りたてのおいしさを味わってみてください。

販売時期
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夢~さらなる挑戦~

夢~さらなる挑戦~

 「身体の続く限り江戸崎かぼちゃを作り続けたい」と語る中村さんの夢をお聞きしました。  「夕張メロンのように一個何万円もするかぼちゃを作ってみたいですね。」 今現在もここまでこだわって江戸崎かぼちゃを作っている中村さんなら、一個数万円のかぼちゃも、実現可能に思えて仕方ありません。

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インフォメーション
名称 JA稲敷江戸崎南瓜部会
住所 江戸崎中央集荷所 稲敷市羽賀1458- 6
お問い合わせ TEL: 029-892-4380
FAX:
その他の情報 ※この情報は2012年度時点のものです。

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