いばらきの食に挑戦する人たち
株式会社みうらや 三浦 敏克さん(神栖市)
栄養豊富でおいしい!「茨城のイワシ」
茨城県は「マイワシ」の漁獲量日本一。 マイワシは、塩焼きやお刺身をはじめ、様々な料理でおいしく味わうことができるほか、EPA(エイコサペンタエン酸)などの栄養素も豊富です。 夏から秋にかけて最も脂がのりますが、なかでも梅雨入り前から獲れ始めるマイワシは「入梅(にゅうばい)イワシ」とも呼ばれ、一年で最も脂がのり、茨城の旬の味覚として親しまれています。 水揚げされたマイワシは、鮮魚や、丸干し・缶詰などの加工原料として流通するほか、近年では海外への輸出も盛んに行われています。
ISO22000・FSSC22000を取得!株式会社みうらや
株式会社みうらや
みうらやの工場内加工ライン
茨城県神栖市にある株式会社みうらやは、波崎漁港および銚子漁港で水揚げされた新鮮なイワシやサバ等の加工から冷凍魚の販売まで一貫して行う会社です。 みうらやの工場は、HACCPおよびEUHACCPの認定をうけており、さらに、ISO22000とFSSC22000という世界基準の認証を取得しています。食品安全に対する高い意識とマネジメントシステムのもと、工場内クリーンルームにお客様の多様な商品開発に応える加工ラインを構築しています。 みうらやのこだわりは、鮮度の良い魚を目利きのプロが厳選して仕入れる「原料の良さ」と、”飽和蒸気調理器”による「骨まで柔らかく、ふっくら仕上げた商品」、そして「老若男女に安心して食べてもらえる商品を作ること」。 「鮮度の良いものを使い、良いものを作る」という会社全体の意識の高さは、業界でも定評があります。
「骨まで柔らかく、ふっくらおいしい」理由
飽和蒸気調理器に入れる様子
みうらや代表取締役 三浦さんの「国産の魚を骨ごと食べてもらいたい」という想いから、みうらやの「イワシ」や「サバの煮魚」や「混ぜご飯の素」は、「骨まで柔らかい」商品になっています。 「魚を凍る一歩手前の温度帯で『氷温®熟成』することで素材のおいしさを最大限引き出し、飽和蒸気調理器(ほうわじょうきちょうりき)という機械に入れて骨まで柔らかくします。そこからじっくり煮ることで、骨まで柔らかく、ふっくらした商品ができるのです」と三浦さん。 また、みうらやの商品は見た目が美しいのも特長。通常の圧力加熱機にかけると煮崩れをおこしやすいのに対し、飽和蒸気調理器は機械に蒸気を入れて圧力をかける・抜くなどの細かい調整ができるため、煮崩れをおこしにくいのです。 「骨まで柔らかく、ふっくらおいしい」みうらやの煮魚・混ぜご飯の素は、介護食としても人気があるそうです。
農林水産大臣賞受賞!「常陸産梅入り いわし煮」
茨城県内の水産製品から優秀な製品を選定する「茨城県水産製品品評会」。みうらやの「常陸産梅入り いわし煮」は、令和5年度の同品評会において、最高賞の「農林水産大臣賞(沿海部門)」を受賞しました。 「ある時、商品開発担当者が梅干しを使ったイワシの煮魚の開発をしていました。それを見て、どうせならオール茨城にこだわりたいと思い、茨城県産の梅がないか調べたところ、大洗の吉田屋さんで茨城県産の梅『常陸乃梅(ひたちのうめ)』を販売していることを知り、常陸乃梅を使った商品開発を進めたのです」と三浦さん。 商品開発担当者の一人である寺井さんは、「梅の香りを引き出すことに苦労しましたが、最終的に大きめの梅を入れることで見た目にもおいしい『常陸産梅入り いわし煮』が完成しました」と語ってくれました。
「常陸産梅入り いわし煮パック」
「常陸産梅入り いわし煮」は、冷凍の袋のまま湯煎に8分かけるだけでしっとりおいしい煮魚ができる手軽さも魅力の商品。 大きな梅干しの酸味が、イワシの脂と相まってまろやかになり、みうらやこだわりの甘口ベースのタレがたっぷり絡みます。 農林水産大臣賞受賞の感想を三浦さんにお伺いしました。 「正直、別の商品で賞が取れるかなと思っていたので、『常陸産梅入り いわし煮』で栄誉な賞をいただけたことにびっくりしました(笑)。“オール茨城”にこだわったコンセプトも評価されたようなので、コンセプトって大事なんだと強く感じました。味もとても良いですし、素直に嬉しいです」
「常陸産梅入り いわし煮」アレンジレシピ
「常陸産梅入り いわし煮」を使ったおすすめのレシピを教えていただきました。ぜひお試しください♪ ≪常陸産梅入り いわし煮おにぎり≫ ■材料 ・常陸産梅入り いわし煮…1パック ・ごはん…適量 ・塩………適量 ・海苔……1枚 ■作り方 ① 冷凍のままの「常陸産梅入り いわし煮」を湯煎で8分間加熱する。 ②「常陸産梅入り いわし煮」を器等に出して冷ます。 ③ ごはんに軽く塩をふっておにぎりを作り、具に「常陸産梅入り いわし煮」を入れる。 ④ 海苔を巻いてできあがり。
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三浦さんに今後の展望をお伺いすると、「今は息子に引継ぐ段階に入ったので、これからは“魚の目利き”も含めて引継ぐための土台作りですかね。あとは息子に聞いてみてください」と、息子の貴文さんを紹介してくれました。 三浦 貴文さんは、アメリカの水産加工会社に在籍し、アラスカでの勤務を経て2021年にみうらやに入りました。「やはり魚は鮮度が命。そして良質なものを見分ける“目利き”がとても大事です。それらをしっかり受け継いでいきたい。また、魚を扱うことは自然が相手なので獲れる日と獲れない日がありなかなか難しいのですが、仕入れのタイミングも含めて工場を絶え間なく稼働させることを目標に、経営を引き継いでいけたらと思います」 みうらやの挑戦は、まだまだ続きます。
インフォメーション | |
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名称 | 株式会社みうらや |
住所 | 茨城県神栖市波崎8711番地 |
お問い合わせ |
TEL: 0479-44-1120
FAX: 0479-44-3641 |
WEBサイトURL | https://hasaki-miuraya.jp/ |
その他の情報 | ※このページの情報は、2024年3月時点のものです。 |
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