PICK UP / 茨城のうまいもの特集

いばらきの食に挑戦する人たち

JA稲敷蓮根部浮島支部 レンコン研究部のみなさん(稲敷市)

JA稲敷蓮根部浮島支部 レンコン研究部のみな

目指すは茨城の顔となるれんこんへ

美肌で人気「浮島れんこん」とは

 稲敷市浮島地区で収穫される「浮島れんこん」は、全国へ出荷されるブランド農産物です。味や見た目の良さから単価は県内トップクラス。その人気は年々高まっていると話題です。   浮島れんこんの特長は何と言っても表皮のまばゆい白さ。霞ヶ浦に面する砂質のハス田で育てるため、一般的なれんこんより表皮が白く育ちます。見た目の美しさは通常のれんこんと一線を画すと評判です。    また、もう一つの特長は他のれんこん産地より約3週間から1カ月ほど生育が早いこと。一般的に4~5月に植え付け後、8月頃から収穫を開始し、翌年の5月まで収穫を続けるため、6月以外は常に出荷を続けています。  現在、「浮島れんこん」として出荷されているのは「パワー」と「ひたちたから」の2系統が中心。「浮島産のれんこんは甘みが多い」と評判ですが、年末から年明けの季節には、さらに甘みが深まった味わいが楽しめます。    そんな「浮島れんこん」の普及に努めるのはJA稲敷蓮根部浮島支部レンコン研究部の皆さん。JA稲敷蓮根部浮島支部に所属するれんこん農家のメンバーで構成され、ノウハウの共有や新たな技術のテストを行いながら浮島れんこんの発展活動を行っています。

青年部からレンコン研究部へ

JA稲敷蓮根部浮島支部レンコン研究部 市橋部長 JA稲敷蓮根部浮島支部レンコン研究部 市橋部長

 元々、浮島地区でのれんこん栽培は昭和30年代に始まったと言われています。当初は農家ごとに市場へ出荷していましたが、昭和末期の頃に現在の共選・共販(※)となり、JA稲敷蓮根部の浮島地区の間でも一定のサイズや品質を保つ出荷管理が始まりました。「この研究部の前身となる青年部ができたのも同じ頃でしたね」と唯一初期から参加する高木さん(現在は顧問役)が活動の始まりを振り返ります。その後、平成26年に青年部から現在のレンコン研究部と名称を変更しました。  レンコン研究部のメンバーは現在8名で構成されています。主な活動は県の選抜系統の種ハスの増殖及び地域生産者への配布。研究部が管理する共同圃場で優良選抜系統の維持を行います。また、若手農家が先輩に話を聞いたり、鳥獣被害を軽減する機械の導入実験の場にもなったりしています。 「他の人の畑って普段は見れませんよね。でも研究部の仲間なら見たり聞いたりしながら、互いに良い部分を取り入れられます。意外と農家同士って情報交換って少ないので、若手農家の方には良い場だと思いますよ」とメンバーの根本さんは語ってくれました。 ※共選・共販:農産物を農協などで規格に基づき共同で選別し、共同で販売する出荷方式

れんこん農家が薦める食べ方もPR

 約20年前、特別栽培農産物の認証を受けたことを皮切りに、有機質肥料を活用した栽培にこだわっています。無化学肥料、減農薬で栽培を行い、現在では出荷する面積の8割近くが特別栽培品種。浮島地区では、県の奨励品種の普及がいち早く進んでいますが、これには研究部の尽力が大きく貢献しています。       令和4年度には県の事業を活用して、新たなパッケージデザインを制作。和を基調としたロゴデザインの化粧箱、はふるさと納税返礼品や、購入用のれんこん出荷に活用されています。おすすめレシピが書かれたリーフレットが同封されており、和洋中との多様なれんこんの食べ方がチェックできます。 「夏は薄く切ってしゃぶしゃぶで食べると美味しいです。らっきょう酢に浸けて作る酢ばすも簡単でおすすめですね。余ればれんこんサラダにしたり、カレーに入れたりしますよ」と部長の市橋さんが教えてくれました。柔らかい先端はサラダ向き、固い根元側は炒め物などに向いているのだそう。   「浮島れんこん」はJA稲敷東部支店への事前注文で購入できます。注文の電話の際には、「レンコン研究部の浮島れんこん」と伝えるのがおすすめです。 ※化粧箱での出荷は10月から翌年1月までとなります

販売時期
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

夢~さらなる挑戦~

 研究部による努力の甲斐があり、市場から高い評価を受ける「浮島れんこん」。ですが、課題も抱えています。「目下の課題は担い手の育成です。そのためにも浮島れんこんのレベルをもっと上げていきたいですね」と語る市橋さん。単価が上がれば収入が増える。安定した収入を得られることで、新規就農の間口も広がるのではと期待しています。    今は県内の様々な他地域のれんこんにも注目が集まっていますが、「今後は茨城のれんこんと言えば浮島れんこんだと思ってもらいたい」と口々に語ります。これまで北海道や青森などへPRに赴いたことも。今後もさらに魅力を発信していこうと意気込みます。    安心で美味しい浮島れんこん。これから更にその魅力が広まることが期待されます。

買えるお店
JA稲敷 東部支店
住所: 茨城県稲敷市上之島3221-2
TEL: 0299-78-2511 (要事前連絡)
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インフォメーション
名称 JA稲敷 東部支店
住所 茨城県稲敷市上之島3221-2
お問い合わせ TEL: 0299-78-2511
FAX:
WEBサイトURL http://www.ib-ja.or.jp/ja/inashiki/index.html
その他の情報 ※このページの情報は、2024年11月時点のものです。

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