PICK UP / 茨城のうまいもの特集

いばらきの食に挑戦する人たち

JAつくば市 茎崎ねぎ部会 石塚 広和さん(つくば市)

JAつくば市 茎崎ねぎ部会 石塚 広和

ねぎ周年栽培の産地!

地元ブランド JAつくば市の「ねぎ」

JAつくば市 ねぎ JAつくば市 ねぎ

JAつくば市ねぎ生産者 石塚 広和さん JAつくば市ねぎ生産者 石塚 広和さん

 茨城県は、全国トップクラスの「ねぎ」の産地です。県内各産地で、地域ならではのブランド化に力を入れています。  つくば市の「JAつくば市 茎崎ねぎ部会」は、一年を通して途切れることなく「ねぎ」を生産・出荷する「周年栽培」を実施しています。    つくば市茎崎地域は、ねぎとの相性が良い水はけの良い土壌だったことから、「品種を組み合わせれば周年栽培も可能ではないか」と、ねぎの周年栽培に取り組みました。品種に合わせた土づくりを行い、計画的な周年栽培を実現したことで、同部会は、「ねぎ周年栽培の産地」として市場でも高く評価されています。  平成8年には、品質や安全性など、厳しい基準をクリアした産地にあたえられる「茨城県青果物銘柄産地」の指定を受けており、以来毎回指定の更新を受け続けています。

「周年栽培」の技術

石塚さんのねぎ畑① 石塚さんのねぎ畑①

石塚さんのねぎ畑② 石塚さんのねぎ畑②

坊主しらずの畑 坊主しらずの畑

坊主しらず ぶんけつの様子 坊主しらず ぶんけつの様子

 平成元年に発足した「JAつくば市 茎崎ねぎ部会」の部会員は30名(H30年時点)。部会長を務める石塚さんは、昭和63年からねぎ作りを行う、ねぎ作りのスペシャリストです。  ねぎの周年栽培は大きく分けて、①ペーパーポットに種をまく(播種)、②苗を育てる(育苗)、③苗を畑に移す(定植)、④土寄せを行う、⑤収穫する、という5つの工程からなります。 さらに、それぞれの品種の特性を考えて、出荷時期の違う7つの作型(坊主しらず・初夏ねぎ・夏秋ねぎ・秋冬ねぎ・冬ねぎ・春ねぎ)を計画的に、作業期間をずらしながら栽培します。  また、関東圏では生産が難しい“5月のねぎ”は、“坊主しらず”という1株が8~10本に分けつするねぎを栽培することで、安定した出荷を可能にしています。 石塚さん 「計画を立てて、春もの、初夏もの、秋冬ものとを組み合わせて作っていきます。ですから、種まきは10月から翌年の4月までの半年間ずっと行っていますよ。」  ねぎの品種は、春から冬までを合わせると50種類を超えます。石塚さんは、新品種が出たと聞けば取り寄せて試験栽培を行い、その特徴を理解して、その後栽培に組み込むかどうかを判断します。  「一応栽培日誌は付けているけど、どの品種がどんな特徴を持っているか、その品種の播種時期はいつ頃か、全て頭に入っているよ」と石塚さん。部会には「ねぎ作りマニュアル」がありますが、マニュアルに書いてあることだけを行っても、石塚さんと同じねぎはできません。実際には、天候や品種のクセなどによって起こる生育の微妙なズレをカバーできる知識と経験が必要だからです。こうした「人の力」こそが「ねぎの周年栽培」に必要な技術力の根源なのです。

「土づくり」と「三本結束」

ねぎ畑と石塚さん ねぎ畑と石塚さん

3本結束作業 3本結束作業

3本結束されたねぎ 3本結束されたねぎ

 ねぎの周年栽培は、品種によって最低でも5ヶ月、最長で1年の期間が必要です。これを、春夏ものと秋冬ものの同時進行で栽培しなければなりません。 石塚さん 「畑には、ねぎが一年中植わっている状態です。連作障害を防ぐために、1作使った畑は、ハゼリ草やソルゴー等の緑肥を作付して1年しっかり休ませます。また、減農薬栽培は常に意識しています。地上に出ている葉の部分が病害虫にやられた場合は何とかできますが、土の中が病害虫に侵された場合は何もできずに、その作はパーです。ですから、土づくりや肥料の管理は入念に行っています。」  また、部会では、昭和63年から、Mサイズのねぎを三本束ね、テープでとめて出荷する「三本結束」の取り組みを行っています。通常、ねぎを市場に卸す場合、箱にバラのねぎを詰めて納めますが、「三本結束」されたねぎは、買い手にとっても販売先にとっても扱いやすいため、高く評価されます。手間のかかる結束作業を、あえて産地が行うことで、他産地のねぎとの差別化を図っているのです。

販売時期
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

JAつくば市ねぎ生産者 石塚 広和さん

夢~さらなる挑戦~

 茎崎ねぎ部会のねぎは、葉の緑が濃く、パリっとして白い部分が長く、しまっています。食感は柔らかく、甘みがあるのが特徴です。  「一年中おいしいねぎを作っているので、たくさんの人に食べて欲しい」と石塚さん。  さらに、同部会は、「後継者を増やしたい」と、茨城県の「担い手育成応援事業」を利用して、ねぎ生産の担い手を募集しています。石塚さんは「つくば市は、首都圏へのアクセスも良好ですし、ねぎは面積当たりの売り上げも高い品目で、やりがいはあります。ぜひ一緒にねぎを作りましょう!」と語ってくれました。 ・担い手応援事業 JAつくば市 ねぎ部会 ▼詳しくはコチラ http://www.ibanourin.or.jp/concier/support/post-1143/

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インフォメーション
名称 JAつくば市営農販売課
お問い合わせ TEL: 029-857-3114
FAX:
その他の情報 ※この情報は平成30年6月時点のものです。

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