いばらきの食に挑戦する人たち
さわらや農園 橋本 和子(笠間市)
こだわりの米だからこそできる味
さわらや農園の古代米甘酒
原料の古代米の圃場
「主人はなにを作るにもこだわりが強い」という橋本さん。「さわらや農園」の米はすべて減化学肥料・減農薬で栽培された特別栽培米です。そんな橋本さんが古代米を作り始めたのは今からおよそ10年ほど前(平成20年頃)。ひと握りの古代米から始まり、栽培技術を磨き、5年ほどかけて生産量を増やして販売できるようになったといいます。そんななか、「古代米で何か(加工品を)作ってみては」とご主人の良一さんに言われたことをきっかけに、和子さんは古代米の加工品を作ることを考え始めました。 「何をつくるのか決めないままで、県農産加工指導センターに通って勉強を始めました。その時お茶菓子にと作って持って行った甘酒が指導員の方に好評で、『これはおいしい!ぜひこれを作りましょう』と言っていただいたのが、甘酒作りを始めたきっかけです。甘酒は、日本古来の飲み物で、赤ちゃんからお年寄りまで飲める日本の伝統食なので、これを絶やしたくないという思いもありました」
「温度管理」で安定した品質の甘酒が誕生!
古代米甘酒製造過程
古代米甘酒製造 温度をはかる
甘酒を作ると決めたものの、はじめは試行錯誤の連続。「素人が食べ物を商品化するというのは並大抵なことではありませんでした。同じ分量で作っていても味がコロコロかわっちゃうんです」と橋本さん。 糖度計を使って目標となる甘さを決め、さらに温度計を用いて麹を混ぜる際の温度などを記録しました。すると、問題は「温度」だったことに気付いたといいます。「季節や天気によって甘酒の温度の上がり方、下がり方が違うんです」。研究を重ね、温度管理によって理想の味が出せるようになった時には、試作開始から3年という歳月がたっていたそうです。
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橋本さんの甘酒は濃縮タイプ。基本的に水では2倍、牛乳では3倍位に薄めて飲むもので、賞味期限は2か月。パッケージデザインはDESIGN LABEL KNOT[有限会社KNOT]の佐藤しげる氏が手がけました。 販売先は笠間市内の直売所が中心ですが、おしるこのように濃厚で、優しい甘さの古代米甘酒は評判となっています。水戸駅エクセルみなみのセレクトショップ「茨城味撰俱楽部」でも販売を開始したほか、水戸駅北口のミルクスタンド「ミルスタ」では、橋本さんの甘酒と牛乳をブレンドした『甘酒牛乳』が期間限定商品として、好評を得ています。 県農産加工品コンクールで「金賞」を受賞したことを受けて橋本さんは「私だけでなく、県の方、市の方、デザイナーの佐藤さんなど、皆の思いが形になった商品なので、皆さんに感謝しかありません」と言います。今後は、通信販売も視野に入れながら、味、品質の向上に努めていきたいと語ってくれました。
インフォメーション | |
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名称 | さわらや農園(橋本和子) |
住所 | 茨城県笠間市下加賀田12 (加工所) |
お問い合わせ |
TEL: 0296-77-2337
FAX: 0296-77-2337 |
その他の情報 | ※この情報は2018年10月時点のものです。 |
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