いばらきの食に挑戦する人たち
高品質でおいしいブルーベリーを提供する 坂 尚武(かすみがうら市)
坂農苑のブルーベリー
かすみがうら市にある『坂農苑』は、約6.5ヘクタールの敷地でおよそ130品種のブルーベリーを栽培している観光農園です。代表を務める坂尚武さんは、茨城経済連退職後にこの坂農苑を始めました。 坂農苑は現在、ブルーベリー観光農園としては関東・甲信地方でトップクラスの広さを誇ります。 「やるからには中途半端は嫌でしたので、品質、広さ共に日本一のブルーベリー観光農園を目指しました。ブルーベリーが実り始める6月から8月の間、どの時期に来ても、完熟のブルーベリーを食べられるように心がけて栽培しています。完熟したブルーベリーは、香りも良くとても甘くておいしいのですが、大半の方はこの完熟の味を知らない。本当のブルーベリーの味をたくさんの人に味わって、知って欲しいです。」 坂さんの作るブルーベリーは、どれも実が大きく、完熟していますが、それは、枝を少なくして実を大きく育てるという栽培技術を用いているからだそうです。
1年に1回加工品を開発
ブルーベリーは、冷凍しておけば一年中食べられる果物。坂さんのブルーベリーは、セブンイレブンとのコラボ商品や、水戸京成ホテルの人気アイスクリームの原料としても使用されていますが、坂さんご自身でも、年に1回は必ずブルーベリーを使った商品を開発しているそうです。 「ブルーベリーは非常に多くの可能性を秘めた果実。加工品の開発はブルーベリーならではの面白さがあります。」 最近開発した商品のなかで人気があるのは、ブルーベリーの花から採ったハチミツ。幾度となく試作を重ね、ブルーべリーの香りと糖度のバランスを考えて作られたハチミツは、時には10本単位で購入されていくリピーターもいるそうです。
観賞用ブルーベリー
「ブルーベリーは、実に色が着いてこないことには商売にならないので、観光農園(摘み取り体験)だけで食べていくのは、正直厳しいのです。旬の時期以外でもブルーベリーを販売できる方法はないかと考えて、観賞用ブルーベリーの栽培も始めました。」 観賞用ブルーベリーは、実に色が着く前のブルーベリーを“他の花を引き立てる可憐な脇役”として花屋に出荷するもの。色づく前のブルーベリーを切って販売することは、簡単な作業に思えますが、観賞用の実の付け方、茎のバランスなど、出荷にいたるまでにはなんと10年ほどの歳月がかかったそうです。
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坂さんは、ご自身の指導でブルーベリー栽培を始めた後輩達に、ブルーベリー農家としての経営のノウハウを伝えることが、ご自身の使命と感じているそうです。坂さんに今後の夢をお聞きしました。 「1年間で1000人の子供達に、摘み取り体験に来てもらうことが目標です。一度達成したことはあるのですが、毎年1000人を超える子供達に来てもらいたいですね。」 現在ではなかなか味わえないブルーベリーの本当の味。「子供の頃に完熟したおいしいブルーベリーを食べることで、その味を子供達の記憶に残したい。大人になった時に、ブルーベリーのおいしい記憶を片隅にでも残せたら本望だ」と語ってくれました。
インフォメーション | |
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名称 | 坂農苑 |
住所 | 茨城県かすみがうら市 宍倉4493 |
WEBサイトURL | http://sakanouen.com/index.html |
その他の情報 | ※この情報は2015年度時点のものです。 |
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