旬のうまいもの特集
香り際立つ万能食材!「テナガエビ」
- コンテンツ:
- テナガエビ漁
- 品質への配慮
- 選別作業
- 漁師のおかみさん直伝!テナガエビレシピ
香り際立つ
万能食材!「テナガエビ」
海と湖に恵まれた茨城県では、色々なエビが獲れます。
国内第2位の面積を持つ湖「霞ヶ浦北浦」では、一般的に「川エビ」と呼ばれるテナガエビの漁が盛んで、全国シェア50%を超える漁獲量を誇ります。その多くは、夏に生まれたエビを秋以降に獲るもので、地元ではこのエビを「ザザエビ」と呼んでいます。
テナガエビは、殻ごと食べることができ、海産のエビと比べてもカルシウムが豊富な食材です。加熱することでエビの香りが際立ち、また、調理法によって様々な食感や風味を楽しめるのも魅力です。素揚げ、釜揚げ、佃煮、かき揚げはもちろん、野菜と一緒に炊き合わせたり、洋食、中華料理のアクセントに使っても良く、幅広いメニューに活用できる万能食材です。
1.テナガエビ漁
深夜の出港
10月の午前6時、気温8度。霞ヶ浦の北西部にある「牛渡(うしわた)漁港」はシンと静まりかえっていますが、時折、秋の早朝の冷たい風に湖面が揺らされ、その波が漁港の岸壁に当たってタプタプと音が聞こえます。そんな港に続々とテナガエビ漁を終えた漁師たちが帰って来ます。
テナガエビ漁は、主に9月上旬から10月下旬にかけて行われ、期間中漁師たちは、深夜2時30分頃から出港し、午前6時頃に帰港します。漁師の起床は2時、就寝は8時頃だと言います。
2.品質への配慮
水揚げしてすぐに加工場へ
「今日はよくないね~!」港に戻ってきた船の上から笑顔で話すのは、“宮崎丸”でテナガエビ漁を営む宮崎恒雄さんの妻厚子さん。台風一過のこの日は、霞ヶ浦の水量が多かったために思うようにいかず、大漁とまではいかなかったようです。多い日は1日に170~180キロの漁獲があるというテナガエビ漁。今回は100キロ弱といいながらも、魚箱を覗くと、大量のテナガエビに加えてシラウオ、ハゼなどたくさんの魚が入っていました。
帰港すると、すぐさま水揚げに入ります。宮崎夫妻は、バケツリレーの要領で魚の入った魚箱を船から次々と降ろし、すぐさま加工場へ向かいます。
加工場に着くと、他の漁師たちが、すでに選別作業を行っていました。霞ヶ浦北浦の漁師たちは、テナガエビに限らず、水揚げした漁獲物を加工場に直接運び、自ら選別作業を行っています。
3.選別作業
スピーディーかつ繊細に
テナガエビ漁で最も大変な仕事といえるのが、選別作業。水を張った大きなタルに、漁獲したエビ等を1箱ずつ入れ、手作業でエビとエビ以外の魚とを選別していきます。
「この水は塩水で、エビは沈み、魚は浮くようになっているんだよ」と宮崎恒雄さん。冷たい塩水に手を入れ、10分ほどかけて「ザップ」と呼ばれる独特のザルを使いながらエビと魚を選別していきます。漁獲量が多い時は、この作業を数十回も繰り返すそう。ちなみに、その後ろでは厚子さんが、選別されたエビ以外の魚をさらに選別しています。こちらも大きなタルに水を張り、魚をザルですくいながら選別しますが、塩水でなく“真水”を使うことで、エビや小魚は浮き、大きな魚は沈むので、ワカサギ等の選別時はこの方法を使うそうです。こうして獲れたエビや魚などの資源をできるだけ無駄なく利用できるようにしています。
「エビも魚も鮮度が命。大変でも、素早く作業してなるべく早く出荷するように心がけています」と宮崎さんは言います。
4.漁師のおかみさん直伝!テナガエビレシピ
かんたんおいしい!テナガエビのレシピ♪
☆宮崎厚子さんに、手軽で簡単な「漁師のおかみさんレシピ」を紹介してもらいました!
激うま!テナガエビの素揚げ
エビの出汁がジューシー!えび大根
やみつき!テナガエビのかき揚げ
レシピ提供:宮崎厚子さん
※このページの情報は2017年12月時点のものです。
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